ただのスープみたいな見た目だけど
まるで高級まぐろのような味わい・・・(*´з`)
おいしいご飯を食べて寝るだけなんて
なんだかセレブっぽい(#^.^#)
おやすみ~
あなたは気ままに暮らして
本当に猫らしい猫だね。
上の会話で出てきた「~みたい」「~ようだ」「~らしい」「~っぽい」。
この4つの表現は、ニュアンスは似ていますが、決定的な違いがあります。
それぞれ、伝聞や推測の意味もありますが、こちらの記事では≪比喩≫としての使い方の違いを説明していきます。
まず、使い分けるうえで1番大切なポイントを言っておきます。
それは、実際に「~」であるかどうかというポイントです。
では、これから詳しく説明していきます。
「~みたい」について
「~みたい」の接続
「~みたい」の意味
実際に「~」ではないが「~」に似ているときに使います。
つまり、何かを他の名詞や動作に例えて言う比喩表現です。
(こちらの記事でも「~みたい」について解説しています。)
「~みたいだ」は話し言葉的表現で、類似表現の「~ようだ」よりくだけた表現でカジュアルなイメージがあります。
なので、会話でよく使われます。
「~みたい」の例文
例えば友だちとの会話で
「見て。あの雲ハートみたい。」
というと、雲がハートの形に似ているという意味です。
他にも
- お母さんみたいに料理が上手になりたい。
- この豆腐はプリンみたいな食感だ。
- 何この部屋!?泥棒が入ったみたいに散らかっているじゃない!
- あの一流企業で働けるなんて夢を見ているみたいだ。
など名詞に続いて他の名詞に例えるときと、動詞に続いて動作に例えるときに使います。
「~ようだ」について
「~ようだ」の接続
「~ようだ」の意味
「~ようだ」も「~みたい」と同じく、
実際に「~」ではないが、「~」に似ているときに使います。
(こちらの記事で「~ようだ」について解説しています。)
「~みたい」も「~ようだ」も、他の名詞や動作に例えて言う比喩表現ですが、「~ようだ」は「~みたい」より硬い表現でフォーマルなイメージがあり、どちらかと言うと書き言葉でよく使われます。
つまり、「~みたい」と「~ようだ」の大きな違いは、
「書き言葉(文語)」で使うか「話し言葉(口語)」で使うかという違いです!
「~ようだ」の例文
例えば、「~みたい」で紹介した例文
「見て。あの雲ハートみたい。」
は、雲がハートの形に似ているという意味で、会話的表現でした。
同じ雲を見て、
「あの雲はハートのようだ。」
と言うと、硬く聞こえ、書き言葉的表現になります。
他にも
- 彼は、子どものように泣いた。
- 今日は夏のような暑さだ。
- 姉は目を開けたまま寝ている。まるで起きているようだ。
- あの人は息をするように嘘をつく。
- 息子は転職してからというもの、人が変わったようにいきいきと働いている。
など名詞に続いて他の名詞に例えるときと、動詞に続いて動作に例えるときに使います。
「~らしい」について
「~らしい」の接続
「~らしい」の意味
「~らしい」は実際に「~」であり、「~」の特徴が強く表れているときに使います。
つまり、「~」の典型であるということを言います。
例えば、「ケン君は本当に男らしいわ!」と言うと、ケン君は実際に「男」であり、「男」の特徴が強いと感じたときに使います。
ちなみに、日常会話でよく使われる「男らしい」のイメージとしては、
外見的なもので言うと、
- 「筋肉がある(マッチョ)」
- 「清潔感がある」
がよく挙げられ、
性格的なもので言うと
- 「守ってくれる」
- 「強い」
- 「レディーファースト」
- 「細かいことを気にしない」
- 「頼れる」
などが挙げられるようです。(※「男らしい男性」での検索結果)
今はジェンダー問題もあるので減ってきたように思いますが、以前は男の子が泣いたとき、
「お前は男だろ!男らしくないから泣くな!」
と怒る人が多くいたのですが、これは「男」=「あまり泣かない」というイメージが強かったためです。
逆に「女性らしい」のイメージとしては、
外見的なもので言うと
- 「ふっくらした柔らかな体」
- 「きれいな肌」
- 「長い髪」
などがよく挙げられ、
性格的なもので言うと
- 「やさしい」
- 「明るい」
- 「かわいい」
- 「控え目」
などが挙げられるようです。(※「女性らしい女性」での検索結果)
私個人の意見としては、女性らしさを強く感じるポイントは、話し方やしぐさです。
「~らしい」の例文
- うちの息子は、素直で無邪気で、本当に子どもらしい子どもだ。
- 10月に入って気温も下がり、秋らしい気候になってきた。
- いつも元気なミカちゃんが、今日は朝から元気がない。ミカちゃんらしくないね。
- うちの犬は、散歩も嫌いだし人にもなつかない、犬らしくない犬だ。
「~っぽい」について
「~っぽい」の接続
「~っぽい」の意味
実際には「~」ではないが「~」のように感じるときに使う表現です。
例えば、「ケン君は女っぽいね。」と言うと、ケン君は実際には「男」ですが、「女」のように感じるときに使います。
「女っぽい男性」のイメージとして、
- 「ネチネチしている」
- 「すぐ泣く」
- 「決断力がない」
などのネガティブなイメージのものが多いのですが、最近ではいい意味で、
- 「流行に敏感」
- 「スイーツが好き」
- 「美意識が高い」
などがよく挙げられるようです。(※「女っぽい男性」での検索結果)
これらのポジティブなイメージの「女っぽさ」は女性にとっては価値観が合うと捉えられ、最近はいい意味で女っぽい男性がモテるようです。
逆に、「男っぽい女性」の特徴としては、
外見的なものでは
- 「パンツスタイルが多い」
- 「ショートヘア」
- 「化粧が薄い」
などがよく挙げられ、
性格的なものでは
- 「あまり悩まず決断力がある」
- 「サバサバしている」
- 「細かいことを気にしない」
- 「自立している」
- 「気が強い」
などがよく挙げられるようです。(※「男っぽい女性」での検索結果)
「~っぽい」の例文
- 僕の彼女は、口うるさくて心配性で世話焼きで、母親っぽい性格だ。
- 私の父は、ゲームで負けただけで怒ったり、お腹がすくとイライラしたり、子どもっぽいところがある。
- あの子はまだ中学生なのに大人っぽい。
まとめ
以上、「~みたい」「~ようだ」「~らしい」「~っぽい」の大きな違いは、
【実際に「~」であるかどうか】そして【話し言葉なのか書き言葉なのか】
というポイントにあります。
これらの違いをしっかり頭に入れて、問題に挑戦してみましょう。
練習問題
( )に入るのは「~みたい」「~ようだ」「~らしい」「~っぽい」のどれですか。
- この1週間ずっと雨が降り、じめじめしていて、梅雨( )日が続いている。
- このモデルの女性( )髪型にしてください!<美容院での会話>
- 普段は泣かない彼が、まるで子ども( )泣いた。<小説の中の一文>
- A:この服どう思う?
B:可愛いけど、少し子ども( )かなぁ?
答え:①らしい ②みたいな ③のように ④っぽい