- 「~から」
- 「~ので」
- 「~ため」
この3つはどれも、【理由・原因・根拠】を表すときに使われる表現です。
ですが、状況によって使い分けられるため、それぞれの特徴について知っておきましょう (´っ・ω・)っ
最初に言っておくと、この3つの大きな違いは、
「~から」は主観的
「~ので」は客観的
「~ため」は文書向き
の表現だという点です。
では、これから詳しく見ていきましょう。
「~から」について
「~から」を使うときは、主観的に物事を伝えるときに使われます。
ですので、後件には、【命令(命令形)・禁止(禁止形)・勧誘(意向形)】などの話し手の気持ちや判断、意向の文がよくきます。
例えば、
疲れたから、もう寝るよ。
☞(話し手が疲れたと感じるから、話し手が寝ると決めた。)
もう遅いから早く寝なさい!
☞(遅いから早く寝るように、話し手が命令している)
雨が降っているから、外で遊んだらだめだよ。
☞(雨が降っているから、外で遊ぶのはよくないと、話し手が判断して禁止している)
このお菓子、おいしいから食べてみて!
☞(話し手が、このお菓子をおいしいと思っていて、人に勧めている)
このように、話し手の主観的要素の強い文の場合、「~から」を使います。
「~ので」について
一方、客観的に物事を伝えるときには、「~ので」を使います。
「~ので」は、自分の気持ちを主観的に話すのを避ける特徴があるので、自分の気持ちを全面に出すのが好ましくないときによく使われます。
後件には、事実や断定の文がよくきます。
例えば、
しんどいので、学校を休みます。
☞(話し手の主観を抑えて、客観的に伝える働きがある)
明日は出張なので、会議は欠席します。
☞(事実を客観的に伝える)
このレストランは人気なので、予約が必要です。
☞(事実を客観的に伝える)
このように、事実を客観的に伝えるときによく使われます。
「~から」を使うと、自分の主張が強い感じがするのに対し、「~ので」を使うことで、主観を抑えて客観的に事実を伝え、理由を説明することができます。
- 暑いからクーラーをつけてください。
- 暑いのでクーラーをつけてください。
この2つは同じ意味の文ですが、2つの微妙な違いは、話し手の感情を全面に出している(主観的)か、抑えている(客観的)かの違いです。
①の文は「私が暑いと感じている。だからクーラーをつけてください。」というニュアンスがあるのに対し、②は、「(私の主観ではなく)この部屋が暑い。だからクーラーをつけてください。」というニュアンスがあります。
また、「~ので」は「~から」より丁寧な表現なので、あまり親しくない人と話すときや上の立場の人と話すときには、主観的か客観的かを問わず「~ので」を使うことが多いです。
「~ため」について
「~ため」は目的を表すときや、文書などでよく使われます。
例えば、
(アンケート調査などの質疑応答で)
Q:なぜ日本語の勉強をしていますか。
A:日本で生活をするため。
などの目的を伝えるとき。
来週月曜日は祝日のため、お休みとなります。(張り紙や文書で)
台風のため、本日は運休とします。(電車のアナウンスや張り紙で)
など、文書で理由や原因を示すときに、「~ため」がよく使われます。
まとめ
「~から」「~ので」「~ため」はいずれも原因・理由・根拠を表す表現ですが、
「~から」は主観的(自分の主張が強い)
「~ので」は客観的(主観を抑える働きがある)
「~ため」は文書向き
という違いがあります。
それでは最後に、練習問題をしてみましょう!
練習問題
- 節電中の( )、昼間の電気を消しています。<張り紙で>
- 今朝は電車が遅れた( )、学校に遅刻しました。<先生へ遅刻理由の説明>
- そのおもちゃは高すぎる( )買わないよ!!<親が子どもへ伝える>
- 熱い( )気を付けてお食べください。<レストランでの店員さんの言葉>
- 部長は出張中の( )、明日の会議は欠席するとのことです。<メールでの伝達>
- この映画、おもしろい( )見てみて!<友達との会話>
<こたえ>
①ため ②ので ③から ④ので ⑤ため ⑥から